建築基準法が改正になっても 

 平成15年7月1日に、 増え続けるシックハウス対策として改正建築基準法が施行されました。これは、建築材料に含まれる有害化学物質に規制をかけるもので、現状よりその数値はかなり低くなっています。また、一般住宅においても換気回数0.5回/h以上の機械換気設備を義務付けて、少しでもシックハウスガスを希薄にする事を目的にしています。

 JISマーク表示品(壁紙 JIS A 6921)については、シックハウス対策に対応して、ホルムアルデヒド放散量の規定値を0.2mg/L以下に変更(平成15年3月20日改正)したことで、規制対象外のF☆☆☆☆等級と表示され使用されています。また、壁紙用糊としてホルムアルデヒドを一切使用してないゼロホルム糊の使用も増えてきましたので、これまでのことを考えると、シックハウス対策はずいぶん進んだことになります。

 ところが、化学物質過敏症の人にとってはこの規準はいまだに致命的です。いくら微量になったと言っても、ホルムアルデヒドは壁紙から放散していますし、糊には接着力を増すために酢酸ビニールなどが配合されています。専門治療医院の患者さん達との出会いで、ほんのわずかな化学物質が大変な事態を引き起こすことを知りました。重症になると日常の生活がまったく不可能になってしまいます。患者さん達は、より清浄な場所へ転地し、体内の残留物が解毒できるまでの間、療養されるそうです。これは人ごとではなく、現代人の全てに発症の可能性があります。


真に効果のある製品に国も期待!

 光触媒は化学物質を蛍光灯の光でも分解することができます。家庭内の天井や壁などの広い面積に光触媒機能を付ければ、シックハウスガスを分解してくれるのではとの考えからこの研究は始まりました。

真に効果のある製品をめざして研究するうちに、地域新生コンソーシアム研究開発事業として国より開発委託金をいただくことになり、周囲の期待の大きさを実感いたしました。

このたび、完成した光触媒コート紙の技術を生かし、壁紙として活用できるよう製品化をめざしました。


吸着力は活性炭シートと同等

 すでに光触媒壁紙として発売されているものもありますが、そのほとんどは上記のような壁紙に光触媒を塗布してあるものと考えられます。

その状態のもので実験したところ、光触媒の分解機能は壁紙から放散されるホルムアルデヒトの処理に向けられるためか、あらたなシックハウスガスに対してはその性能を満足に発揮できないことがわかりました。


 
そこで、より高い性能を得るために紙の素材そのものを厳選し、汚染物質の発生しない天然木材パルプを用いることにしました。

ただ、壁紙は拭き取り試験をパスするために表面に撥水処理をしなければなりませんが、前述のように化学物質過敏症の患者さんにとって撥水処理剤に入っている化学物質は大敵です。

一般の壁紙としての規準は満たさないかもしれませんが、あえて、それはいたしませんでした。
 しかしそのおかげで、繊維が幾重にも重なった紙本来の構造が露出し、新開発したフラクタル構造をもつ光触媒コーティング膜との相乗効果で、光触媒の機能面積が飛躍的に増大することになり、活性炭シートと同等の吸着力があることが確認されました。

そのうえ、吸着した化学物質は光触媒効果で分解されるのでメンテナンスフリーでご利用できます。また、抗菌機能も目標値を大きく上回る結果がでました。

 吸着・分解・抗菌と、まるで空気清浄機なみの機能を身に付けることができました。
ぜひ、実証データをご覧ください!

壁紙として

 このたび完成した環境浄化型・光触媒コート紙の壁紙タイプのものは、表面も通常の壁紙と同様のエンボス加工が施してあり、見た目も手触りも通常の壁紙と何ら変わるところはありません。

拭き取り性能につきましては、水が直接かかってしまうような場所は別ですが、壁紙自体に汚れを分解する力がありますので、表面を拭いて清浄化する事にこだわる必要はないと考えています。

色柄も現在10パターン。このホームページの壁紙は、光触媒コート紙(以後壁紙)の色柄がそのまま使ってありますので、サンプル代わりにご覧ください。


天然素材の専用糊を開発

 最近では、ゼロホルム糊や、シックハウス対策用糊と言われるものものが出回るようになりました。

そこで、いろいろな糊を調べてみたのですが、専門治療医院を訪問した時のことを考えると、なかなか満足のいくものに出会えませんでした。

 また、供給の点から考えても不安があったので、思い切って、専門の業者と協同で専用糊の開発をすることにしました。

幸い、合板などの壁面材から放散されるホルムアルデヒトを分解してしまう壁紙用糊を開発しておられました。

通常これで十分なのですが、やはり化学物質が使用されていますので、過敏症の方に対しては不向きのようです。そこで相談の結果、天然素材であるでんぷんをベースにした糊を開発していくことになりました。

どのようにして防腐防かび性能を高めるかが課題ですが、先日、試作品が完成したとの報告が入りました。

 当方で試験した後、近日中に専門治療医院や環境病などの患者会の皆様に体感試験をしていただき、速やかに供給体制を整えたいと思います。


 
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